身体が硬い人のためのヨガ練習法|無理なく変わるためのポーズ設計のコツ

「ポーズの完成」がゴールじゃなかった──。

ヨガの練習中、こんな風に思ったことはありませんか?

  • どうしても形が決まらない。
  • 足が届かない。膝が伸びない。
  • 「正解」に近づくほど、なぜか呼吸が苦しくなる。

ヨガを頑張っているのに、 柔らかくなるどころか、どこかでつまずいてしまう。

それはあなたが悪いのではなく、 「練習の目的」がズレていただけかもしれません。

ポーズを完成させようとすると、身体は止まる

たとえば三角のポーズ。

多くの人が「床に手を着ける」ことを目標にします。 でも、そのせいで胸が閉じ、下半身は不安定になり、 ただ“形だけ整った、不自然なポーズ”になってしまう。

  • 左:胸が潰れて手を床に無理につけた三角のポーズ
  • 右:ブロックやイスを使って快適に胸が開いた三角のポーズ

「正解の形」を追いかけるほど、 “心地よさ”も“力強さ”も失われていく。

そんな現場を、指導歴12年・4万人の指導を通して、 何度も見てきました。

本当の目的は、「心地よく力強い状態」

では、どうすればよいのでしょうか?

それは──

ポーズの見た目ではなく、【内側の感覚】をゴールにすること。

  • 呼吸が通るか?
  • 踏ん張らずに支えられているか?
  • ポーズのあとに、楽になる感覚があるか?

この感覚が、身体を変える“鍵”になります。

道具は、身体を感じるためにある

三角のポーズでうまく身体がつながらないとき、 ブロックやイスを使って「高さを調整する」ことがあります。

でも大事なのは、“楽をするために”ではなく、 「力強さを失わずに、快適さを得る」ための道具選びです。

  •  高さを出して“心地よく力強い状態”をつくるための例

ある生徒さんは、この組み合わせでようやく心地よさを実感できました。 けれどその後、タダーサナに戻ったとき、 なぜか「楽になった感覚」がなかった──

実は、“力強さ”が抜けていたんです。

感覚がつながると、身体がつながる

ポイントは、お腹(丹田)への意識。

腹部にやさしく力を込めてポーズを取った瞬間、 生徒さんの身体は一気に「つながった」感覚を掴みました。

その後、タダーサナに戻ると 「全身が軽い」「呼吸が通る」感覚に変わっていたのです。

このように、

ポーズの目的を“形”から“感覚”へと変えることで、
身体は驚くほど自然に、柔らかく・力強くなっていくのです。

軽減法は、逃げ道ではなく可能性の入り口

ダウンドッグやハトのポーズでも同じことが言えます。

身体が硬いときに無理して形をとるよりも、

“心地よく、力強い”軽減法を選ぶ。

  • 道具を使った軽減例(ダウンドッグ・ハトのポーズ)

これが、変化のスタートライン。

「形」ではなく、「戻ったときに楽になるか?」

このテーマに関連する動画もぜひご覧ください

🎥 三角のポーズの正解とは?【ポーズの基本の考え方について】→サイト内で直接見られます(おすすめ!)

🎥 関連動画はこちら(YouTubeへリンクで見られます)

よくある質問(Q&A)

Q1. 身体が硬いとヨガできない?
A. いいえ、できます。むしろ硬い人ほど変化を感じやすいです。大切なのは「形」ではなく「呼吸と心地よさ」。ポーズを無理に完成させる必要はありません。

Q2. ヨガの前にストレッチは必要?
A. 必須ではありません。ウォーミングアップとして硬い場所に意識を向けるのは効果的ですが、ヨガ自体が呼吸と動きを合わせて柔軟性を高めていくので、初心者でも安心して始められます。

Q3. 身体が硬いとケガをしやすい?
A. いいえ、硬いこと自体が原因ではありません。無理に完成形を目指すとリスクがありますが、軽減法や道具を活用すればむしろ安全です。ケガにつながるのは「硬さ」ではなく、自分の状態を観察せずに過度な負荷をかけることです。

まとめ:ポーズに“正解”はない

ポーズの完成形は、インストラクターが見せる“最大値”。 でも、それが今のあなたにとって“最適”とは限りません。

正解ではなく、“今の自分にとっての最善”を探すこと。

それが、身体の硬い人にとって、柔軟性を育てる一番の近道です。

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