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腹筋(コア)が弱い人へ向けた練習方法【舟のポーズを通じて】

 
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芹澤 宏治(せりざわ こうじ)
前職では、ストレッチのパーソナルトレーナーとして10年間でのべ30000人以上の指導を経験。 ヨガに出会い、ストレッチだけでは改善しなかった身体の硬さを解決する方法(身体の使い方)に気付き、ヨガインストラクターとなる。 身体の硬い人の為のヨガインストラクターとして、のべ10000以上のパーソナルレッスンを経験。 身体の硬い人だけでなく、ヨガインストラクターやプロのダンサー、プロボクサーなどへの指導も行っている。 メディアやセミナーなどスタジオ外での活動も通じて、解剖学に基づく理論と身体感覚の両面から身体の使い方を伝える活動をしている。 著書の「夢の360°開脚を叶える本」は発行部数6万部を越える人気となった。

今回はコアの強化方法についてお話します。

ナヴァーサナ(舟のポーズ)の練習方法を通じて、腹筋の引き込みやコアを強くする為の考え方や練習方法についてお伝えしていきます。

 

腹筋は【強く】ではなく、【柔らかく優しく強く】

まず最初に、イメージを知ることが大切です。

腹筋の引き込みの時の力の入れ方で【力の入れ過ぎ】の勘違いが多いんですよ。

 

腹筋自体に力は入ってはいるのだけど、周りとの連携が全く取れていない状態になっているケースが目立ちますね。

力を入れ過ぎだとしても、止まっているだけならまだいいんですよ。

でも、ブリキのロボットみたいなイメージで固まっているので、動く時には一旦抜くことになってしまいます。

 

腹筋が強いことは大切です。

でも、目標は柔らかく優しく、そして力強くです。

 

レッスンでは【わたあめをつぶさないように持つぐらい】柔らかく力を入れるようにアドバイスしています。

また、バランスポーズや立位のポーズで足元を押す時も力が強すぎるケースが目立ちます。

こちらも柔らかく優しく、そして力強くが目標です。

レッスンのアドバイスとしては【足裏でマットをマッサージしてあげるくらい】のイメージで押すようにアドバイスしています。

 

では実際にこれを体感する為の練習方法をご紹介します。

これは舟のポーズの練習方法でもあります。

仰向けでブロックをはさみます。

 

ブロックを柔らかく挟んだまま膝の曲げ伸ばしをしてみてください。

腹筋を入れすぎると膝を伸ばしづらくなります。

膝のことだけ考えると腹筋が抜けます。

両方の調和が大切です。

 

最初は仰向けでの練習だけでも効果があります。

感覚をつかめたら、体を起こして舟のポーズの形で練習してみてください。

次は【柔らかく強いコア】の感覚をつかむためのもう少し詳しい練習についてご紹介します。

 

腹筋を【柔らかく優しく強く】使う感覚を養う練習方法

それでは【柔らかく強いコア】の感覚をつかむための具体的な練習方法をご紹介します。

 

まず【柔らかく優しく強く】力を発揮するとはどういうことか考えてみます。

出力は強いけど、力感は弱い状態であるといえます。

実はこれは僕が取り組んでいる少林寺拳法の技も同じことが言われています。

柔法(関節技)を開祖(創始者)にかけられた時の表現が【真綿で包まれたような感覚】と残されています。

これはどういう状況かというと、【身体全体や重力の力を借りることで部分部分の筋力は少ないけど力の総和が大きくなっている状態】ではないかと思うのです。

 

野球チームで例えると、エースピッチャーがいたとします。

そのピッチャーをもっとすごいスーパーエースとして鍛えるよりも、残りの野手が打撃や守備でレベルアップすることでチームが楽に勝てるようになるのと同じことです。

 

で、このイメージを具体的な練習方法に活かしてみます。

ブロックをはさんだタダーサナの練習をしましょう。

 

内ももでブロックをはさみます。

 

この時に内ももだけでなく、腰骨ごとはさむように意識してください。

 

内転筋は反対側の腹斜筋と連携します。

【腰骨ごと】と意識することでその力の流れが促されます。

試してみると力強くなるのを感じられますよ。

 

そこにさらに足元の力を加えましょう。

足裏(特に小指球)で押した力で腰骨を締めようとすると、内ももだけでブロックをはさんだ時よりも柔らかく強くなるのを感じられます。

 

丹田に力が集まるのを感じられるかと思います。

 

そのまま膝を曲げてこんな体勢をとってみてください。

横から見ると舟のポーズそっくりですね。

 

この時にキチンとお腹に力が入って地面を押していられるかがポイントです。

ちなみにこのまま上半身を起こすとイスのポーズ(ウトゥカターサナ)となります。

イスのポーズもお腹から地面を押していて、決して太ももの前の筋トレではないということです。

 

これで腹筋を【柔らかく優しく強く】使う感覚は少しでもイメージがつかめたのではないでしょうか。

最後はこの感覚を元に舟のポーズまで練習しましょう。

 

柔らかく強い腹筋の感覚をつかんだ後で舟のポーズに向かうための練習方法

これまでの項目で腹筋を【柔らかく優しく強く】使うつかめたら、この感覚を舟のポーズに結び付ける練習をしましょう。

 

この感覚をシンプルな腹筋に応用します。

 

ただ、普通の腹筋だと足の方向が床に向くのでお腹から足元を押す感覚が難しいです。

実際に壁を押しながら腹筋すると感覚がつかめますよ。

 

コアに力が集まって柔らかく強く使いながら上体を起こす感覚がつかめたら当たりです。

後はコツコツと積み重ねて強さを培うことが大切です。

数が必要ですね。

 

コツっていうのは【ポーズができる為のもの】ではなく、【ポーズができる為の質の良い練習ができるようにするもの】なんですよね。

だからコツを掴むのはゴールではなくむしろスタートです。

コツを掴んだらそこでやめがちですが、コツを掴んでからの練習と積み重ねこそが大切です。

地道に腹筋を繰り返して、強さを養いましょう。

 

この壁腹筋が分かったら、ベルトを使ってこうすると、舟のポーズと腹筋の感覚がリンクします。

 

ベルトを使って感覚が養えたら、ベルトを外せばそのまま舟のポーズですね。

この辺はコツは確かに必要ですが、最後は数です。

繰り返しになりますが、練習による積み重ねが大切です。

 

よく「変なクセがついたら嫌なので、キチンとできるまでは練習したくない」という意見を聞くことがあります。

練習して変なクセがついたとしても、それだけ練習したメリットは、変なクセがつくのを恐れて大して練習をしなかったデメリットをはるかに上回ります。

本当に変なクセが問題になるのは、練習した自分を完璧で完全な存在だと思い込んだ時だけなので大丈夫ですよ。

安心して練習してくださいね。

 

今回、写真や文章だけだと難しい部分も多いと思うので是非動画もご覧ください。

 

目次

0:00 オープニング

0:28 腹筋は【強く】ではなく【柔らかく強く】

1:17 【柔らかく強く】とはどういうことか?

3:18 柔らかく強い腹筋と固めた腹筋の違いをつかむ練習方法

6:08 柔らかく強い腹筋の感覚をつかむための練習方法

9:50 柔らかく強い腹筋の感覚をつかんだ後で舟のポーズに向かうための練習方法

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芹澤 宏治(せりざわ こうじ)
前職では、ストレッチのパーソナルトレーナーとして10年間でのべ30000人以上の指導を経験。 ヨガに出会い、ストレッチだけでは改善しなかった身体の硬さを解決する方法(身体の使い方)に気付き、ヨガインストラクターとなる。 身体の硬い人の為のヨガインストラクターとして、のべ10000以上のパーソナルレッスンを経験。 身体の硬い人だけでなく、ヨガインストラクターやプロのダンサー、プロボクサーなどへの指導も行っている。 メディアやセミナーなどスタジオ外での活動も通じて、解剖学に基づく理論と身体感覚の両面から身体の使い方を伝える活動をしている。 著書の「夢の360°開脚を叶える本」は発行部数6万部を越える人気となった。

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