瞑想をすると、不安になります。
静かになるどころか、
胸がざわついたり、考えが止まらなくなったり。
あるいは、どうしようもなく眠くなる。
「瞑想って、こんなはずじゃなかったのに」
そう感じて、このページにたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
結論から言います。
それは、失敗ではありません。
むしろ、とても自然な反応です。
この記事では、瞑想で起きやすい不安や眠気の理由と、
無理なく続けるための考え方・対処法を整理していきます。
瞑想がうまくいかないと感じる人に共通する誤解
瞑想がつらく感じられるとき、多くの場合、こんな前提があります。
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瞑想をすれば、心は静かになる
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集中できてこそ、意味がある
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落ち着いた状態で座らなければいけない
だから、
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不安が出る
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雑念が止まらない
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眠くなる
こうした反応が起きると、
「自分は瞑想に向いていないのでは?」
と感じてしまいます。
でも、これは瞑想の効果が出ていないサインではありません。
静かになると、むしろ「ごまかし」が効かなくなる
瞑想では、
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外からの刺激が減り
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注意が内側に向き
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日常のノイズが少なくなります
すると、普段は
動きや忙しさで覆われていたものが、
そのまま浮かび上がってきます。
不安。
疲れ。
眠気。
それらは、突然生まれたものではありません。
もともと、そこにあった状態です。
瞑想は、
何か特別な状態を作り出す行為ではなく、
今の状態を、そのまま明るみに出す時間なのかもしれません。
不安が出るのは、弱さではありません
瞑想中に不安が出るとき、
身体や神経は「まだ安全だと感じられていない」状態にあります。
疲れが溜まっている。
睡眠が足りない。
緊張が続いている。
そんなときに静かになると、
心は落ち着く前に、まず危険信号を出します。
これは失敗でも、未熟さでもありません。
とても正確な身体の反応です。
「静かになれば、必ず穏やかになる」
そんな保証は、どこにもありません。
静かになることで、
いちばん最初に「必要なもの」が前に出てくることがあります。
瞑想中に眠くなるのは、集中力の問題ではない
瞑想中の眠気も、よく誤解されます。
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集中力がない
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怠けている
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向いていない
そう思って、無理に座り続けてしまう人も多いのですが、
眠気の多くは、
「回復が先です」
という、身体からのメッセージです。
眠いまま無理に座り続けると、
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回復も起きず
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観察も深まらず
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中途半端な緊張だけが残ります
だから、眠気が来たら、寝てもいい。
それは修行放棄ではありません。
身体の声を素直に聴いた、いちばん誠実な選択です。
「雑念も練習のうち」から、もう一歩だけ深く考えてみる
よく、
「雑念も瞑想の一部です」
と言われます。
これは間違いではありません。
でも、もう一歩だけ踏み込むと、
こんな見方もできます。
瞑想とは、理想の状態を作る行為ではありません。
現状を、正確に知る行為です。
雑念が多いなら、
今はそういう状態だった。
不安が出たなら、
今は安心が足りなかった。
眠くなったなら、
今は回復が必要だった。
それが分かった時点で、
瞑想はすでに機能しています。
ヨガでは、瞑想がいちばん最初には来ない
ヨガの考え方では、
いきなり瞑想から始めることはしません。
身体があり、
呼吸があり、
生活があります。
その先に、ようやく内側へ向かう段階があります。
言われてみれば、当たり前のことです。
でも、のめりこむと、
当たり前のことほど見えなくなります。
これは、ポーズの練習ともよく似ています。
ポーズも、完成させるものではありません
ヨガでは、
「ポーズが完成する」という考え方をしません。
同じポーズを、
同じ基本を、
違う質で繰り返していく。
ポーズを完成させるのではなく、
自分の使い方が洗練されていく。
無理に追いかける必要はありません。
それに相応しい状態になったとき、
ポーズは自然と現れてきます。
瞑想も、まったく同じです。
もし、瞑想がしづらい日があったら
ここまで読んでも、
「理屈は分かったけど、今日は座れない」
そんな日もあると思います。
そのときは、無理に瞑想に戻らなくて大丈夫です。
たとえば、
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ゆっくり深呼吸を数回する
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太陽礼拝を、流れるように数回動いてみる
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何も考えず、少し散歩をする
静かに座る前に、
いったん身体を通したほうが楽になる日もあります。
・深呼吸が苦しいのは“吸いすぎ”だから──ヨガで“長く通す呼吸”を身につける方法【呼吸の誤解③】
「好きなもの」を通して整う日もある
不安や緊張が強いとき、
いきなり内側を向くのがつらいこともあります。
そんな日は、
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好きな本を少し読む
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心地いい音楽を聴く
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温かい飲み物をゆっくり味わう
そうやって、
外側から安心を取り戻してから
座ってみるのも、立派な練習です。
瞑想は、
今の自分に合った入口を選んでいい時間です。
身体の違和感が気になるときは
もし、
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呼吸が浅い感じが続く
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座ると身体のどこかがつらい
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動いたほうが楽な気がする
そんな感覚があるなら、
それは集中力の問題ではありません。
身体が、何かを伝えようとしているだけです。
そういうときは、
身体から整えるほうが、結果的に近道になることもあります。
【内部リンク指示】
・身体が硬い人のためのヨガ練習法|無理なく変わるためのポーズ設計のコツ
・ヨガをしても姿勢が良くならない?──原因は“努力不足”ではなく「場所の誤解」かもしれません
ひとりで考えすぎてしまう前に
もし、
「これで合っているのかな」
「自分の場合はどうなんだろう」
そんなふうに迷い始めたら、
ひとりで答えを出そうとしなくても大丈夫です。
スタジオでは、
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瞑想が苦手な人
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座ると不安が強くなる人
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身体の緊張が抜けにくい人
そんな方と一緒に、
身体の反応を確かめながら整える時間をつくっています。
必要なときに、
思い出してもらえたら、それで十分です。
まとめ|瞑想は「うまくやる」ものではない
瞑想で不安が出ること。
雑念が止まらないこと。
眠くなること。
それらは、
矯正すべき欠点ではありません。
今の自分に必要なものが、正直に現れている証拠です。
瞑想とは、
理想の状態を作る行為ではありません。
現状を、正確に知る行為です。
ポーズをとって柔らかくなるのではなく、
ポーズを通じて柔らかくなっていくように。
瞑想をすれば落ち着くのではなく、
瞑想を通じて、少しずつ落ち着いていく。
もし今日、座れなかったとしても、
それは失敗ではありません。
今日の自分が、何を感じていたのか。
そこに気づけたなら、
もう十分に、ヨガは始まっています。