手で支えると手首が痛いのはなぜ?|“持ち上げる支え”を育てるヨガの練習法

よくある悩み|チャトランガやバカーサナで手首が痛い…

  • プランクで手首が痛む

  • チャトランガで腕がプルプルしてつらい

  • 手をついて支えるのが怖い

  • バカーサナなんてとても無理!

──そんな声、ヨガの現場ではよく耳にします。でも本当に、それは“手の問題”なんでしょうか?

もしかすると──足でできていたことが、手になると抜けてしまっているだけかもしれません。


手でも「持ち上げて支える」ことはできる

第2週では、足裏の4点バランスと丹田を意識した支え方を。
第3週では、チャトランガで「下から押し返す力」を体感しました。

どちらも、「支え=耐える」という誤解を解きほぐすための再教育でした。

その経験、手で支えるときにも活かせていますか?
「手だから特別」は、もしかすると誤解かもしれません。


手のひらにもアーチがある|足との違い

  • 足のアーチ:骨と靭帯で支える構造(荷重支持のため)

  • 手のアーチ:筋肉と感覚で作る構造(物をつかむため)

形は似ていても、仕組みも目的も違います。

だからこそ、手で支えるときには「足と同じように立つ」ではなく、
「足で学んだ力の通し方を、手に応用する」という発想が大切です。


実践ワーク|手のひらの“支える形”を育てよう

ステップ1:影絵の「キツネの顔」ワーク

  1. 指をピンと伸ばしたまま、第一関節で折り曲げます

  2. 丸めず、手のひらのしわの上でしっかり折ること

  3. 親指と小指をくっつけ、順に人差し指までつける・戻すを数回繰り返す

  4. 5本の指を同時につけて往復

👉 前腕まで力が伝わる感覚が育てばOK!

ステップ2:四つん這いで試してみる

  • 手のひらでマットを“つかむ”ように置く

  • 指先がすぼまり、前腕に力が自然と入る

  • 手首に負担がかからず、全身で支えている感覚が出てきます


チャトランガやバカーサナに活かす「つながる支え方」

手だけで押していませんか?

  • 手のひらを使えるようになると、前腕が自然に活性化

  • 前腕 → 上腕 → 胸 → 体幹へと力が伝わる

  • 「手だけで耐える」から「全身で支える」へ

この感覚があると、チャトランガでもバカーサナでも
“乗る”のではなく、“持ち上げる”支え方に変わっていきます。


バカーサナで体験しよう|“持ち上げ返す支え方”

  1. 手のひらでマットをつかむ

  2. 前腕とのつながりを感じる

  3. 背中を丸め、膝を少し持ち上げる

  4. 前へ歩き、重心を前方に移動

  5. スネで上腕を押す

  6. 上腕でスネを押し返す

  7. 手のひらで腰を“持ち上げる”

  8. 余裕があれば、肘を伸ばす

多くの人は「ただ手に乗っているだけ」。
でも、”押し返しているかどうか”で、支えの質はまったく変わります。


支えの本質は「構造 × 経験」

  • 手のアーチは、足のように“ガチッと固定する”ものではありません

  • 柔軟に動かしながら支える筋肉の構造

  • 「つかむ」「押し返す」感覚が、支えを全身につなげてくれる


身体に刻まれた“経験という支え”を信じよう

これらの感覚は、あなたの中にある“経験という支え”です。

揺れたとき、迷ったときこそ、自分の身体に預けてください。
経験は「ふり返るもの」ではなく「いまに通すもの」です。


支えとは、“いまだけ”の力じゃない

  • 支えるとは、「押しつける」「我慢する」ことではない

  • 自分の中の“知恵”を、手のひらから全身へ通すこと

手は、ただの接地面ではありません。
使い方次第で、身体全体を支える“拠点”になります。


YouTubeで一緒に練習できます

📺 顔晴るジムの公式チャンネル
「手で支える」がうまくいかない理由──手首を守る“持ち上げる支え方”の再教育|支えの誤解④

00:00|オープニング

00:34|手で支える前に知っておきたい基本の考え方について

01:58|”支える手”をつくるための基本の使い方と練習法

04:17|足のアーチと手のアーチとの違いについて

04:53|バカーサナで支えてみよう。できない人でも安心の段階分け練習法【8段階】

06:38|まとめ:できるできないを超えてポーズの効果を受け取ろう


あなたの支えが、これからを支える

“うまくいった日の感覚”が、今日のあなたを支えてくれる。
経験とは、人生を前に進める「構造」なんです。

手も足も、身体は全部つながっています。
過去に積み重ねてきた感覚を、今日の手に通していきましょう。


🧠思考の背景についてより詳しく知りたい方はnote版もどうぞ:

📘 はじめての方や保存用に:

📚 じっくり整えたい方へ:


構造 × 感覚 × 経験──それが、あなたの支えになります。
手で支える感覚が変われば、ヨガの土台が変わる。
そして、日常動作も静かに変わっていきますよ。

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