あなたの悩み
「腹式呼吸と胸式呼吸、どちらが正しいの?」
「完全呼吸って難しくてできない…」
「呼吸を意識したら、逆に息苦しくなる」
ヨガを学び始めると、必ず出てくるこの迷い。
でも実は──呼吸に“正解”はありません。
大事なのは、そのときの体調や目的に応じて「選べる自由」を持つことです。
誤解 vs 正解
よくある誤解 | 実はこうする |
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腹式呼吸が正解で、胸式は浅いから不正解 | 状況に合わせて使い分ける(どちらも有効) |
”絶対に”鼻呼吸で | 難しければ”吐くときは”口呼吸でも可 |
完全呼吸は上級者のもの | 誰でも“段階的に”練習すれば育てられる |
1種類の呼吸で統一すべき | 呼吸は動き・目的・心身状態で変化してよい |
👉 正解を探すより、「選ぶ力」を育てることが大切。
実践チェックリスト(マット横スクショ推奨)
☐ 腹式呼吸で、お腹がふくらんでいる
☐ 胸式呼吸で、肋骨がふくらんでいる
☐ 完全呼吸で、肋骨の下側がふくらんでいる
☐ 呼吸が止まった瞬間に、強度を1段階ゆるめている
☐ 吐く息・吸う息が“どちらでも通る”呼吸を選べている
💡 呼吸は「通るか・止まるか」だけで十分な評価基準になります。
ワニのポーズで呼吸法ごとの違いを感じる練習
A|腹式呼吸(リラックスをつくる)
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仰向けで片膝を立て、左右どちらかに倒して「ワニのポーズ」へ。
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お腹をふくらませるように吸い、吐く息で凹ませる。
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呼吸ごとに身体が地面に落ち着く感覚を味わう。
👉 副交感神経が働きやすく、体調が不安定なときや寝る前におすすめ。
B|胸式呼吸(集中と活性をつくる)
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同じ姿勢のまま、肋骨を外に広げるように吸う。
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吐く息で肩・顎の余分な力を抜く。
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お腹が硬い人でも、呼吸を止めずに行いやすい。
👉 身体が硬く、ポーズ中に緊張したとしても呼吸を止めずに行える。また、活性化させやすい。
C|完全呼吸(全身をつなげる)
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お腹に軽く力を入れたまま、下腹→胸→のどまでを広げていく。
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吐くときは、のど→胸→お腹の順に空にしていく。
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胴体と四肢が“ひと筆書き”のようにつながる感覚をつくりやすい。
👉 感覚的には、肋骨の下側をふくらませるように行うとうまくいく。
よくある失敗例(つまずきやすいポイント)
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「腹式呼吸が正しい」と思い込み、どんな状況でも腹式呼吸しようとしてしまう
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吐ききろうとしすぎて、肩に力が入ってしまう
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完全呼吸をきちんとやろうとして、むしろ呼吸が浅くなる
👉 まずはどの場面でも、自分が一番ここちよく呼吸できる方法をすればよいです。
ワンポイント補足(呼吸を通すコツ)
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“深く”ではなく“なめらかに”
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“多く”ではなく“ゆったりと”
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「息が入る」とき、背中側の広がりを感じてみる
呼吸の方向・意識を前後にも広げることで、肋骨の動きが格段に柔らかくなります。
練習のヒントになる考え方
呼吸に「正解」はありません。
ごはんの炊き方に正解がないのと同じ。
おかゆも炊き立てのご飯、どちらが最適かは“その時のその人の状況次第”です。
だからこそ──自分の状態を感じ取ることが、呼吸の練習です。
問い:
いまのあなたには、どんな呼吸が必要ですか?
その呼吸を、今日はどんな場面で試してみたいですか?
Q&A(検索でよくある質問)
Q1. 腹式呼吸と胸式呼吸、どちらを優先すべき?
→ 体調と目的で選びましょう。リラックスしたいときは腹式、動きたいときは胸式です。
Q2. 完全呼吸が難しいです。
→ まずは腹式・胸式を別々に練習し、最後に“つなげる”意識を持てばOK。
Q3. 呼吸が止まってしまいます。
→ 呼吸が止まったら、まず「吸う量を減らす」「膝をゆるめる」「角度を下げる」いずれかを試してみましょう。
ポーズより“通る呼吸”が優先です。
動画で確認(秒数ジャンプつき)
🎥 YouTube:ヨガの呼吸に正解はない──腹式・胸式・完全呼吸を“選べる”ようになる練習|呼吸の誤解②
00:00|オープニング
00:24|呼吸法における誤解について
【それぞれの呼吸法について】
01:25|基本の呼吸法
02:01|腹式呼吸
02:14|胸式呼吸
02:45|完全呼吸
【ポーズをとった時の呼吸による違いを実感してみよう”ワニのポーズを通じて”】
05:15|腹式呼吸
06:39|胸式呼吸
08:13|完全呼吸
09:51|まとめ
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あなたへの問い
呼吸が止まった瞬間を、思い出せますか?
そのとき、何をゆるめれば“通る”と思いますか?
次に同じ場面が来たら──どう動けそうですか?