「膝の内側を引き上げる」というインストラクションの意味と効果について【ヨガ用語解説】
今日はYouTubeのコメント欄にあった質問にお答えします。
「レッスンの中でインストラクターさんが膝を伸ばす時に、膝の内側を上に引き上げて、とよく言われますが、それがどういう効果、意味があるのかわからずやっています。
たぶん膝のためには良いんだろうと思いながら。。
芹澤先生の思うところをお聞きできたら嬉しいです。よろしくお願い致します。」
という内容でした。
グループレッスンでは不特定多数の方に向けて口頭で動作を誘導しなければなりません。
その為、その言葉にはいくつもの意味が込められています。
今日はこの、「膝の内側を引き上げる」という言葉の持つ意味と効果についてお話していきます。
〇「膝の内側を引き上げる」という言葉の効果について
大きくは2つあります。
1,膝を守る
2,腹筋を使いやすくする
です。
1、膝を守る
脚を伸ばす動きをしようとした時、人によっては(反張膝の人は特に)膝を後ろに押す動きをしてしまいます。
これは膝を逆に折る動きになってしまいますから、傷める原因になります。
そこで膝の内側を上に引き上げようとすることで、自然と膝を後ろに押す動きを防いでいます。
2,腹筋を使いやすくする
これは実際にやってみると分かりますよ。
まずは何も意識しないで太ももを上げたまま膝を伸ばそうとしてください。
ほとんどの人は太ももの前側の筋肉がかなりきつく、キープが大変に感じると思います。
この時に、手を太ももの内側に当てます。
内ももを押しながら膝を伸ばしてみてください。
腹筋と連動して、足を上げやすくなるのを感じられると思います。
この感覚は、膝の内側を引き上げる感覚とよく似ています。
〇パーダングシュターサナへの応用
先ほどの腹筋を使いやすくする感覚を応用します。
パーダングシュターサナをした時に。
反対側の手で太ももの内側を押さえてみてください。
内ももで押すようにしながらポーズをとると、引き上げる感覚でできます。
その感覚を掴んだあとで手を離しても、安定して脚をキープできるようになりますよ。
〇膝の内側を引き上げる感覚を掴む為の練習方法 【タダーサナ】
この膝の内側を引き上げる感覚を掴む基本的な練習としてタダーサナがおススメです。
負荷が少ないので観察がじっくりできること。
また、タダーサナで感覚を掴むことで色々なポーズへ活かしやすくなることが理由です。
内ももにヨガブロックをはさんでタダーサナをします。
この時に、腰骨を締めて丹田に集めるように力を入れると、自然と膝の内側が引きあがった感覚になりますよ。
油断すると反り腰になりやすいので、手を仙骨に当てて、丹田と仙骨で押し合うようにするとより力強くできます。
この辺は動画で見た方が分かりやすいので、詳しく知りたい方は動画でご覧ください。
目次
0:00 オープニング
0:45 理由1:膝を守る為
1:25 理由2:腹筋を使いやすくする為
2:27 パーダングシュターサナへの応用
2:51 膝の内側を引き上げる感覚を掴む為の練習方法 【タダーサナ】