【保存版】「力を抜く」がわからないあなたへ──“完全な脱力”を体験するヨガの練習帳

よくある悩み|“力を抜く”と言われてもできない理由

  • 力を抜こうとすると、逆に身体が緊張する
  • シャバーサナで気が抜けず、身体が浮いたような感覚になる
  • ポーズ中に力を抜こうとしたら崩れてしまった
  • リラックスのつもりが、かえって疲れてしまう

これらは「力を抜く」の意味を“ゼロにすること”と誤解しているサインです。


よくある誤解 vs 本当の脱力

❌ よくある誤解 ✅ 本当はこう
力をゼロにすることが脱力 必要最低限の力で動かせることが脱力
最初からリラックスしていればよい 一度しっかり使ってから徐々に抜くことが必要
がんばらないことがヨガ “不必要なまでに”がんばらないことがヨガ

脱力の原則|完全に力を抜けるのは、シャバーサナだけ

ヨガでは「完全な脱力」が起きるのは基本的にシャバーサナのみです。立つ・座る・支える──あらゆるポーズには“最小限の力”が必要です。

脱力とは:

  • 不必要な力みを引き算しながら、
  • 最小限の支えだけを残し、
  • 意識の通った“微細な調整”に切り替えること。

静止ではなく、最も繊細な“動的バランス”なのです。


【✔ステップ練習】“力を抜く”感覚を育てる実践法

Step 1|ただ横になる(抜こうとしない)

まずはマットに静かに横たわり、力を「抜こうとしない」状態をつくります。意識は重さのまま地面に預けます。

Step 2|抜けない部位に“いったん力を入れる”

肩・背中・手のひらなど、緊張が抜けない箇所にいったん力を込めて、その後に「ふっと手放す」。

▶︎ 脱力とは“緩める”のではなく“使い切ったあとに訪れる”感覚。

Step 3|全身を使い切ってからゆるめる

グー背伸び → 腰の落ち確認

1)仰向けになり、踵と拳を伸ばすように背伸び
※ふくらはぎは床についたままでOK。親指を中に巻き込み、甲をまっすぐにしてグーを作る
2)吸う息に合わせて背伸び、吐く息に合わせて腰を床に落ち着かせる
3)これを3~5呼吸行う。

終えたら、両足を伸ばして、静かにシャバーサナへ

 


チェックリスト|あなたの身体に残っている“無意識の力み”

以下の項目に当てはまるものがあれば、そこはまだ力が抜けていない可能性があります。

  • 呼吸が浅く、胸だけで吸っている
  • 眉間にしわが寄っている/奥歯が噛み締められている
  • 指先に余計な力が入っている
  • 太もも・お腹に力みが残っている
  • 「早く終わってほしい」と思ってしまう

“脱力の場所”を全身から部分へ|力の手放しの軽減法

部位 ゆるめ方
肩・腕 天井に向けて思い切り突き出してからゆるめる
手のひら・足裏 思い切り握りしめてから力をほどく
下っ腹を床に押し付けてからゆるめる
上あごから自然に離れるように
眉間 一度しわを寄せてから、まぶたを柔らかくする

▶︎ 全身を一括で脱力するのではなく、部位ごとに“脱力を観察する”ことがポイントです。


シャバーサナの軽減法|シャバーサナ=仰向けじゃなくてもいい

もちろん、本来、正式なシャバーサナは仰向け。

しかし、状態としてのシャバーサナとしてとらえた時、もっと自由にしてみてもよい。

  • 膝を立てたシャバーサナ
  • 横向きのシャバーサナ
  • 壁に足を上げた状態での脱力
  • ストレッチポールに乗ってのシャバーサナ

「抜けやすい姿勢」は人によって異なります。

正式な形で抜けないのであれば、その方がよくないです。
整っていないように見えても、そこに“脱力できる余白”があった方が正解です。


他力で抜く|“委ねる”脱力のススメ

上で紹介しているように、ブランケットや壁を使うと、“支えられて抜ける”感覚を体験できます

  • ストレッチポールに背中に敷いて、胸の力を預ける
  • 壁に足を預けて、骨盤の重さを受け取る
  • ボルスターやバランスボールに寄り掛かるのもありですよ。

▶︎ 脱力とは、他者や環境に「支えてもらう」ことで生まれることもあるのです。


主観にも軽減法がある

脱力は主観的なので、身体の反応も人によって違います。

たとえば、「これで合ってるのかな?」と少し不安に思うくらいでも、“ちょうどいい”場合もあります。

その為、自分が”楽だな”と思えればそれで大丈夫です。

とはいえ、最初は難しいので、”居心地が悪くない”くらいで大丈夫です。

 

何かの動き(ポーズ)をとった後の方が、とる前よりもシャバーサナがマシになっている。

その積み重ねで十分です。

 


まとめ|脱力とは「静止」ではなく「微細な調整の動き」

  • 抜こうとするのではなく、“力みを手放す条件を整える”こと
  • あえて力を入れてから抜く、という順序が必要なこともある
  • 他力や姿勢の工夫によって、より深い脱力が訪れる
  • シャバーサナのみが、「完全脱力のポーズ」である

📺 YouTube本編|「力を抜く」がわからないあなたへ──ヨガで学ぶ“完全な脱力”とシャバーサナの練習方法

👉【動画はこちら】▶https://youtu.be/n75YLSox-oY

00:00|オープニング
00:13|脱力について
01:26|シャバーサナで脱力する為の練習方法1
03:06|シャバーサナで脱力する為の練習方法2


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👉 力の誤解シリーズ①:力を抜けない人へ|初心者でもできるヨガ練習法【チェックリストつき】

👉 力の誤解シリーズ②:押している“つもり”を超えて|ヨガで力を正しく流す練習法【チェックリスト付き】

👉 力の誤解シリーズ➂:【保存版】三角のポーズで「力を通す」感覚を育てる

👉 身体の使い方を、誤解から再教育する。──年間noteシリーズのご案内

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